フェアトレードの手漉き紙製品

フィリピン・ミンダナオ島で活動するシャピィから届く手漉き紙製品は、ひとつひとつ心を込めて作られています。産業といえばわずかな規模の漁業しかない海辺の町。父親や若い人が働き口を求め家族と離れて暮らさざるを得ない状況に心を痛め、「都会に出稼ぎへ出なくても、生まれた村で一緒に働くことが出来れば」と強く思う夫婦がありました。ある時偶然フィリピン政府が行う手漉き紙づくりのセミナーをみかけた夫婦は、そのセミナーを自分たちの村でも開いてもらうよう働きかけました。それが手漉き紙生産者シャピィの「小さなはじめの一歩」でした。原始的な工具しか手に入らなかった当初の紙は分厚く、表面がごつごつして、ペンが滑らかに走らないような状態でした。そこから第３世界ショップ（アサンテサーナ）基金を通じ、日本での手漉き技術研修、機材の提供を受け、品質向上や品質管理、生産性向上にチャレンジし続け、今では品質、生産性とも格段によくなり、紙の厚さのバリエーションも増えました。主原料だったコゴン草以外にも、マニラ麻やサラゴなど、原料の幅も広がっています。